こんにちは、エンジニアのオオバです。
みなとみらいパシフィコ横浜で開催中のCEDEC2019の初日を無事終えた。
CEDECとは日本最大級のゲーム開発者カンファレンスだ。
→11万文字で徹底解説した「DOTweenの教科書」Unityアニメーションの超効率化ツールはこちら
ゲームとは、テクノロジーと共に進化する体験のメディア
水口さんの基調講演から始まったCEDEC2019。
彼はセガに入社してゲーム作りをしていた。終始、新しい体験をユーザーに届けることに注力し、またその中には自分が興味のある「音楽」と組み合わせた作品も多かった。
時代の流れにおけるテクノロジーの遷移(この場合ハードウェア)に合わせて舞台を変え、新しい体験を創出することに力を入れていた。
テクノロジーの進化がインスピレーションを生み、新しい体験にそれを変えていった。
彼が今一番注目しているのはVRで、それがテレビのような映像をフレームの中でしか表示できないものを駆逐するということだった。
VRは近い将来必ず来る。開発者たちは2Dゲームから3Dゲームに変わったときのように、また1から手法を模索してくことになるだろうと。
その話を聞いてぼくはこう思った。
ぼくもゲームを作っている身として、新しい体験をユーザーに届けたいと思っている。
しかし現実問題新しいテクノロジーをほいほいと簡単に入れられる訳ではない。
パッと思いつく簡単に入れられない理由
- 新しいことは前例が無くユーザー反応が読めない
- ノウハウが無く開発時間が掛かることによるコスト増加懸念
以上の理由からGOサインを出させるには、それを説得する材料を用意しておくべきなのだろう。
それは水口さんの話に照らし合わせるならば、頼まれてもいないのに自分が作りたいARのモックを勝手に作って役員にプレゼンした事だったりする。ただその時は、時代的に早すぎたせいかスルーされた訳だが、新しいテクノロジーにトライした経験は、その後のモノづくりに影響を与えたのではないかと思う。
そういう活動の蓄積が重要だ。
新しい体験やテクノロジーに触れる
新しいことを本格的なビジネスとして取り組むにはステップや条件が必要で、インフラ整備、時代など自分ではどうしようもない事が出てくる。
しかし、ぼくたちは開発者なのでやろうと思えば、新しいテクノロジーを読み解き触れることができる。また、新しいテクノロジーを使った展示などへは積極的に参加すべきだろう。
今すぐ使えなくても、いつか使えるかもしれないし、エッセンスは明日から使えるかもしれない。
アイデアとは事象の組み合わせだと何かで読んだ。
ということは、新しいテクノロジーを知れば知るほど新しい体験のアイデアが出てくる可能性があるということだ。
まとめ
今後自分がこうして行こうという方針ができた。
新しい体験を知ることに努める
新しい体験とは、テクノロジーに限った話ではなく、主にエンターテイメント分野で自分が知らないこと全般とした。
そこからインスピレーションが生まれ、自分のモノづくりを進化させてくれるのではないかと思う。
得た体験を形にしてみる
新しく得た体験は自分の中で咀嚼し、形にしてみる事も大事だと感じた。それを扱う側になってみないとわからない事が必ず発生するはずだからだ。また、実際に使ってみた体験が実際のプロダクトに落とし込めるかどうかの参考にもなる。
XR開発をとりあえず始める
ぼくは流されやすい人間だ。水口さんにぼくは感銘を受けた。水口さんがそこまでVRを推していたので、とりあえず始めてみようと思う(VRで酔いやすいので今まで避けていた)。
最後に
作っているプロダクトが例えレガシーな技術やよくあるものだったとしても、「何か新しいことを1つは考えてやってみろ」と昔勤めていた会社の部長に言われたことをふと思い出した。
その意識があるなしで、プロダクトは大きく変わってくると思った。クライアントエンジニアであればなおさらだ。
仕様通りにプログラムを組んで動けば良いというわけではない。常に何か新しい体験を与えられるように日常生活を送っていこうと思わせてくれた基調講演だった。
水口さんの基調講演のまとめ記事
- 次の10年で“モニターで見るゲーム画面”は終焉する。エンハンス水口哲也氏、CEDEC 2019の基調講演でゲームの未来を語る - GAME Watch
- [CEDEC 2019]テクノロジーの進化に伴い,空間的かつ共感覚的な体験の時代がやって来る。水口哲也氏による基調講演をレポート

この記事が気に入ったらフォローしよう